映画 閉鎖病棟 ーそれぞれの朝ー

2019年11月1日 映画閉鎖病棟が公開された。

公開初日、第1回目の上映を鑑賞した。どうしても公開初日、第1回目の上映が見たかった。
帚木蓬生は、好きな作家の一人。「閉鎖病棟」は、11年前に読んだ。

 

精神医療に携わり7年程経った頃、少し疲れて、憤りを感じながら本屋さんの店内を歩いていた時に、
この本と出会った。精神科医とは思えない情緒豊かな表現力と私の中では、
三島由紀夫が持つ文体の匂いを感じ、とてもこころが癒された。
本を読みながら何度も泣き、「あ~私、本当に精神医療に携わっていて良かった。」「だから私は、この仕事をしていたんだ。」
なぜ自分がこの仕事をしているのか、そして関わり続けたいと思っているのか、何度も何度も再確認できた書籍だった。
帚木蓬生は、精神科医だが精神科ソーシャルワーカーの視点も強く持っている医師と感じた。
「こんな先生と一緒に仕事がしたいな~。」
「この本が映画化されるなんて!!」
この10年で精神医療はすごく変わった。。。良くなった。
書籍がどんな風に映画化し、描かれているのか見たかった。

映画が始まり15分後位に、涙が流れた。
病棟の中、そこでの患者さんの様子は、まるで私が勤務していた時と同じ。
本当の患者様に出演して頂いているのかと思うほどに、役者さんが的確に患者さんの病状を表現されていて、
「あれは○○さんみたい。」「ヘッドギア付けてるのは、△△さん。」「あの女性の患者さんは…」と
当時関わっていた患者さんの顔が次々よみがえり、懐かしさとそこでの生活を強いられている現実とを思うと涙が止まらなかった。
映画は書籍を工夫され、難しい内容をみなさんに分かって頂けるように、とても丁寧に分かりやすく描かれていた。
細かいことを言ってしまうと制度や医療看護体制、コメディカルの在り方の描写は、おおざっぱ過ぎて関係者としては
誤解を生みそうでハラハラした。でも、この映画が描きたいのはそこではない。
深い闇を抱えている人は、私の想像を超えている。でも、前を向いて生きようとしている人もいる。
患者さん同士でお互い支え合っている人もいる。
どんな人にも事情がある。誰だって病気になりたくない。
人を傷つける人がいる。傷つけられる人がいる。
社会で生活できる病状の人と支えがあっても社会生活できない人がいる。
本当にいろいろな人がいることをこの映画を観て知って欲しい。
いろいろな人がいる。では、私はどうしたいのか?
答えを出せるのは、自分。。。
今もう一度「閉鎖病棟」を読み返している。
これからも患者さんや当事者の方の声を聴き、
本人主体のその方の生きる道を支援する援助者でありたいと再確認した。

 

 

 

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